「初学 放射線物理学 ワークブック」検索番号 A4 の穴埋め解答例と解説です。
先に自分で穴を埋めてみてからの答え合わせでも良いですし、解答例を写してから覚えていっても良いです。ご自分に合ったスタイルで取り組んでください。
目次
さっそく解答例

解説

ここでのポイントは2つです。
- エネルギーの単位 [J] の分解
- 物理量の名称と単位の法則性
エネルギーの単位 [J] を分解してみる。
高校で物理を履修していた方はこんな公式を覚えていませんか?

そう、有名な運動エネルギーの公式ですね。
それぞれの文字を定義しておきましょう。
こういった文字の定義も物理を理解するうえでとても大切です。
同じ文字でも筆者と読者で異なる物理量を当てはめてしまうと、話が通じなくなりますからね。
単位を添えるのもポイントです。
E:運動エネルギー [J]、m:運動する物体の質量 [kg]、v:運動する物体の速度 [m/s]
ここで、先ほどの公式を単位に置き換えます。数字の部分の単位はありません。

[J] をSI基本単位まで分解することができましたね。
この [J] の分解は放射線技師の国家試験で使うことはほぼありません。
じゃ、やりたくない?
まぁまぁそう言わずに・・・
放射線取扱主任者試験ではよく見かけます。
主任者を狙っている方は、第1種、第2種問わず押さえておいてくださいね。
電力の単位Wも分解してみよう。
電力の定義・・・Wikiを参考にしてみましょう。
電力(でんりょく、英: electric power)とは、単位時間に電流がする仕事(量)のことである。国際単位系 (SI) においてはワット W が単位として用いられる。
この定義から単位が想像できますか?
大事な部分を抜き出すと、こうなります。
単位時間当たりの仕事

つまり、仕事の単位 [J] を時間の単位 [s] で除せば良さそうですね。

特別な単位の読み方
- 放射能の特別な単位は [Bq] で「ベクレル」と読みます。
- 周波数の特別な単位は [Hz] で「ヘルツ」と読みます。
- 断面積の特別な単位は [B] で「バーン」と読みます。
断面積は現象の起こりやすさを表した用語です。 - 吸収線量の特別な単位は [Gy] で「グレイ」と読みます。
- 実行線量の特別な単位は [Sv] で「シーベルト」と読みます。
この他にも色々と特別な単位が登場しますが、その都度覚えていきましょう。
物理量の名称と単位の法則性
単位の名称にはある程度のルールがあります。
このルールを知っているかいないかで国試で1点変わると思えば、覚える価値も見いだせるのではないでしょうか。
比較的覚えやすいものを上げておきます。
- 〇〇率とあれば、「単位時間当たりの」の意
- 線〇〇とあれば、「単位長さ当たりの」の意
- 〇〇フルエンスとあれば、「単位面積当たりの」の意
さて、ルールが見えてくれば、単位ごとに覚える必要はなくなりますよね。
暗記もこれと同じです。
ルールを覚えてから、例外を覚える。
世の中にはすべて丸暗記できる猛者がいますが、私は記憶をつかさどる海馬が小さいのか、はたまた持っていないのかっていうくらい暗記が苦手なので、「ルールと例外」で最低限を覚えています。
まとめ

特別な単位が設定されている物理量は、SI単位も併せて覚えましょう。
こちらもぜひ
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