A5

「初学 放射線物理学 ワークブック」検索番号 A5 の穴埋め解答例と解説です。
先に自分で穴を埋めてみてからの答え合わせでも良いですし、解答例を写してから覚えていっても良いです。ご自分に合ったスタイルで取り組んでください。

さっそく解答例

「初学 放射線物理学 ワークブック」検索番号 A5 の穴埋め解答例と解説です。波の運動量とエネルギーを理解できます。

解説

ここでも、大事なポイントは2つ。

  1. 速度、振動数、波長の関係性を認識せよ!
  2. エネルギーと運動量の表し方をしっかりと覚えましょう!

速度、振動数、波長の関係性を認識せよ!

速度、振動数、波長の単位を思い出してみてください。
それぞれ、[m/s]、[Hz]、[m] でしたね。
[Hz] を [1/s] に変えると、[m/s]、[1/s]、[m]となります。
こうなれば、関係性が見えてきませんか?

速度と振動数と波長の関係です。

速度は振動数と波長の積になっているんです。

エネルギーと運動量の関係性

光子のエネルギーはプランク定数と振動数の積です。
これは必ず覚えましょう。必須知識です。
さらに、振動数を速度と波長に置き換えてみましょう。
※光子の速度は光の速度ですので、文字はcを使います。

波のエネルギーの表し方です。

もう一つは運動量です。
高校物理を履修していない方はピンとこないかも知れませんが、運動量とエネルギーにはある関係性があります。
そこから簡単に紐解いていくことができます。
難しくありませんから、読んでみてください。

運動量はエネルギーを速度で除せば求めることができます。
これだけです。
では、式変形を見ていきましょう。

波の運動量とエネルギーの関係性を示したものです。

最終的に、運動量はプランク定数を波長で除したものになります。

運動量は単位も出題されます。
高校物理を履修されていた方は運動量=質量×速度から求めることができます。
先ほどのプランク定数を用いた関係性からも求められます。
エネルギーとの関係性からも求められます。
3種類で紹介しておきましょう。

波の運動量、エネルギーを多角的に示したものです。

実際の問題を見ていきましょう。

とはいえ、少しカスタマイズしておりますので、練習問題としましょう。

波の練習問題

いかがでしょうか?

解答を確認する。

答えは 1と2 です。

解説

元ネタは第48回(1996年)とかなり昔の問題です。
かなり古いのですが、基本要素がたくさん詰まってますので、採用してみました。

  1. 波(光子)の運動量と波長の関係性を聞かれています。覚えましょう。正しい記述です。
  2. 1に似ていますが、粒子の場合を聞かれています。ただ、関係性は波の場合と同様に考えてOKです。覚えましょう。正しい記述です。
  3. 光子のエネルギーと振動数の関係性を聞いています。E=hνです。
  4. 光子のエネルギーと波長の関係性を聞いています。E=hc/λです。
  5. ローレンツ因子を用いた粒子のエネルギーの表し方を聞いています。分母のルート内にあるvとcの位置関係が逆になっています。c/vとなっていますが、正しくはv/cです。

まとめ

管理人
管理人

波は光子の基礎です。
速度、振動数、波長の関係性を認識して、エネルギーと運動量をしっかりと覚えましょう。

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By H.Tanaka

1984年生まれの放射線技師です。 放射線技師養成校で核医学・物理・電気の講義を担当しています。 放射線技師の割に、不思議なことに現場科目より基礎科目の方を多く持っています。そのせいか、学生からは技師じゃないと思われている節があります。 専門知識よりは、学生が理解しやすい表現を心がけています。

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