「初学 放射線物理学 ワークブック」検索番号 A2 の穴埋め解答例と解説です。
先に自分で穴を埋めてみてからの答え合わせでも良いですし、解答例を写してから覚えていっても良いです。ご自分に合ったスタイルで取り組んでください。
SI単位に引き続き、放物でよくみられる「特別な単位」を見ていきましょう。
なかでも、ev と J の換算は必ずできるようになっておきましょう。放物に限らず、計測でも使える知識です。
エネルギーの単位 JとeV

高校で物理学を履修していた方は、エネルギーの単位と言えば J を真っ先に思い浮かべるでしょう。ダイエット経験がある方には、Cal がなじみ深いエネルギーですね。
放射線業界で J や Cal を使っても間違っている訳ではありませんが、 J や Cal というのは比較的大きなエネルギーの概念です。放射線のエネルギーはそこまで大きくありませんので、 J や Cal で示してしまうと、いささかミスマッチです。
そこで、エネルギーの単位として新しく eV という単位が登場します。
読みは「エレクトロンボルト」もしくは「電子ボルト」です。
これは、放射線の非常に小さなエネルギーを表現するのに適するように作られたものです。
eV⇔Jの換算
1eVをJに換算すると1.6×10-19Jとなります。
1 eV = 1.6 ×10-19 J
たとえば、30 eV であれば、
30 × 1.6 × 10-19 = 4.8×10-18J
になります。
この換算はたびたび出てきますので、マスターしておきたいですね。
ちなみに余談ですが・・・
1 Cal = 4.2 J
A =C/s
電流の単位はA(アンペア)が有名ですが、電流の定義を考えるとC/sと等価であることが理解できると思います。
電流の定義は
「単位時間あたりに流れる電荷」
です。つまり、電荷の単位を時間で除せばよいのです。
ということで、C/sも電流を表す単位ということが言えますね。